2013年5月17日金曜日

コンピューターを使って証明するのは、そんなに悪いことか?

駒ちゃん(だから誰?)とwalking dietに必要な靴、ジャージなどを買ってきて、インドカレーを食べて帰宅。というと正確でない。今日は外で飲まないよう、コンビニエンスストアに寄って、朝食とビールを購入して帰宅。さて、講義の準備を…、などと思いつつ、つい時間を無駄に使ってしまった。

無駄、と言っても、テレビを見ていただけではない。ネットサーフィンを少々。なんだやっぱり時間を無駄に使ってるじゃないか、と思われそうだが、そうでもない。まず富山大の先生のページで、3項Goldbach予想(7以上の奇数は3つの素数の和である)が解決された、と見てびっくり。さらにNumber Theory Webのページを見たら、本家本元のGoldbash予想(4以上の偶数は2つの素数の和で表せる。例えば 4=2+2)
が証明された、という記事が出ていた。びっくり。どっちも証明の概略は、ある程度以上の奇数が和で表せることを証明、残った有限個はコンピューターに調べさせた、というもの。ただ単にコンピューターの性能がアップしたから出来た、というのではなく、その「ある程度」を改良して、コンピューターに乗せられるようにしたところがすごい。もしどっちも本当なら、近い未来にいわゆる「双子素数問題」も解決されるかもしれない。

さて本題。いわゆる「4色問題」が解決された時は、「有限個の例外を除いて確かめられた。残りの有限個はコンピューターで総当たりで証明」というのに、随分かみついた数学者がいた。要するに「そんな汚い証明でなく、もっと美しい証明を」という欲求らしい。「数学は美しい」とか、「数学の証明は美しくなくてはいけない」みたいなのは「夢見る少女」の戯言で、「♪夢見る少女じゃいられない」というのが本当の所。実際小生の論文も「可能性はあと138個。その138個をコンピューターに総当たりさせて」、とか、「後は楕円曲線の整数点を全て求めるだけ。でKASHにやらしたところこうだった」みたいなのばっかり。こんな「汚い」証明で大学でパーマネントな仕事をさせてもらえんるんだから、証明が「綺麗」である必要など全く無い。もちろん講義や学生のゼミ向けの本などは「美しい」ものばかりだが、実際はすっごいどろどろしてるんだよ。ブランコがホームランを打てるのは、内村がバントでランナーを進めたとか、次打者の中村紀洋が好調だから、と似ている(か?)。まあいずれにせよ、大事件である。論文に間違いがあるかないか、これからしばらく見ものである。